「今こそ比投資を」、貿産次官らが東京セミナー
【フィリピン】「今こそ比投資を」、貿産次官らが東京セミナー[経済]/NNA.ASIA
ざっくり言うと
- 在日本フィリピン大使館等の主宰で、企業向けのフィリピン投資セミナーを開催
- 貿易産業次官が、最新の経済指標を示しつつ、「フィリピンは成長するアジアのトラだ」と強調
- 人口増が続くことによる賃金上昇率の相対的な低さは、フィリピンの大きな優位性の一つ、とも
「今こそ比投資を」、貿産次官らが東京セミナー[経済]
フィリピンのマナロ貿易産業次官らは10日、東京都内で開催されたフィリピン投資セミナーで、「日本企業は今こそ、対比投資に踏み切るべきだ」と訴えた。欧州連合(EU)による「一般特恵関税制度(GSP)プラス」の対比適用決定など、注目すべき動きも紹介した。
セミナーは在日本フィリピン大使館と国際機関日本アセアンセンターが主催。ロペス駐日フィリピン大使、大西克邦(おおにし・よしくに)アセアンセンター事務総長のあいさつの後に登壇したマナロ貿易産業次官は、昨年は6.1%となった国内総生産(GDP)の実質成長率など、最新の経済指標を示しつつ、「フィリピンは成長するアジアのトラだ」と強調した。
昨年の実質GDP成長率は2013年の7.2%を下回ったものの、第4四半期(10~12月)に限ると前年同期比6.9%の成長とマナロ次官は説明。雇用吸収力が大きい製造業の振興が課題となっている中、昨年通年の実質GDPの内訳でみた場合、製造業が8.1%という高い成長を示したことを指摘した。
日本企業のフィリピンに対する関心の高まりを示すデータとしては、昨年1~9月に来比した日本の経済ミッション(視察団)が40以上と、13年通年と比べ3割増加したことを挙げている。
人口増が続くことによる賃金上昇率の相対的な低さは、フィリピンの大きな優位性の一つ。マナロ次官もこれを取り上げ、フィリピン、タイ、インドネシア、ベトナムの4カ国の有力工業団地各1カ所でみた場合、18年以降は賃金でフィリピンのファースト・フィリピン・インダストリアル・パーク(FPIP、バタンガス州)が最も安くなるとの予測を示した。
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NNA.ASIA
2015/02/11