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フィリピンの旧基地都市化に関心 アジア企業、マニラの一極集中是正期待


フィリピンの旧基地都市化に関心 アジア企業、マニラの一極集中是正期待 (1/2ページ) - SankeiBiz(サンケイビズ)

 

ざっくり言うと
  • クラーク空軍基地跡地に住宅、商業施設、工場設備などが混在する大規模都市「クラークシティ」を建設したいとしている
  • クラークシティの開発権は、同様の再開発地域「フォートボニファシオ」のときと同じ条件で売り出されるとのこと

 

フィリピンの旧基地都市化に関心 アジア企業、マニラの一極集中是正期待

2015.1.5 06:54

 

 フィリピン政府による空軍基地の跡地を利用した大規模な都市開発計画が、投資家の関心を集めている。計画を通じて新たな都市圏が創出されれば首都マニラへの人口・資本の一極集中が是正され、経済成長の恩恵がより広範囲に行き渡る効果が期待できる。市場に対する当局の積極的なアピールが奏功し、地元フィリピンに加えアジア各国の企業が開発に名乗りを上げる可能性が出てきた。

 ◆ハイテク中心地に

 マニラから北へ70キロメートルほどのクラーク空軍基地は、第二次世界大戦ベトナム戦争で米軍の拠点として使用された後、1991年にフィリピンへ返還された。同国政府はシンガポールの半分の面積に匹敵する基地の跡地に住宅、商業施設、工場設備などが混在する大規模都市「クラークシティ」を建設したいとしている。

 基地の跡地利用を統括する政府の基地再開発局(BCDA)は、敷地内にある9450ヘクタール分の土地の共同開発権を国内外の企業向けに売り出す計画だ。

 BCDAのトップを務めるアルネル・カサノーバ氏は昨年、開発のPR役として米人気ヒップホップグループ、ブラック・アイド・ピーズのメンバー、アップル・デ・アップことアラン・ピネダさんに白羽の矢を立てた。フィリピン系米国人のピネダさんの父親は、空軍兵士としてクラーク基地での任務に従事していた。

 昨年11月にシンガポールで開かれたフォーラムに出席し、同基地の跡地開発に関心を寄せる企業関係者と会談したピネダさんは、簡易ブログのツイッターを通じ、クラークシティを「東南アジアのハイテクの中心地にする」と宣言。一段の投資の呼び込みに意欲を見せた。

 BCDAのカサノーバ氏は現時点でアヤラ・ランド、ロビンソンズ・ランド、センチュリー・プロパティーズをはじめとする国内のデベロッパーのほか、住友商事の不動産部門や台湾の遠雄建設が計画に食指を動かしていると明かす。

 ◆新たな雇用創出

 クラークシティの開発が必要とされる背景には、首都マニラが抱える人口過密の問題がある。面積620平方キロメートルの土地に2200万人が暮らす同市は世界で人口密度の高い都市の一つ。米イリノイ州コンサルタント会社、デモグラフィアの予測によれば2025年までに人口は3000万人に達する見通しで、大都市圏としては東京、ジャカルタに次ぐ世界3位の規模になるという。

 人口集中は必然的に富の偏りも生む。フィリピンの国内総生産(GDP)2720億ドル(約32兆7600億円)のうち、マニラでの経済活動が占める割合は3分の1を超える。同国のアキノ大統領は、より多くの地域へ豊かさを波及させる取り組みの一環としてクラークシティの建設を位置付けている。

 BCDAのカサノーバ氏は、クラークシティが完成すれば製造業やアウトソーシング(業務の外部委託)サービスを中心におよそ100万人の雇用が新たに創出されると試算。

 また向こう30年間で整備される予定の工業団地、教育・娯楽センターは360億ドル余りの経済効果をもたらす見込みだという。

 BCDAはすでにフィリピン大学など国内の高等教育機関に対し、将来的なクラークシティへのキャンパス移転を打診している。

 マニラに拠点を置くファースト・グレード・ファイナンスのマネジングディレクター、アストロ・デル・カスティージョ氏はクラークシティの開発権について、同市近郊にある旧陸軍基地の再開発地域「フォートボニファシオ」のときと同じ条件で売り出されると指摘。「政府が主導するこれだけの規模の開発計画は、常に投資家の関心を引きつける」と述べた。(ブルームバーグ Siegfrid Alegado、Ditas Lopez) 

SANKEI DIGITAL INC.
2015/01/05

 

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